2015年2月27日金曜日

t-fMRIとr-fMRIのための結合性解析のtoolbox:Conn

Whitfield-Gabrieli, S., & Nieto-Castanon, A. (2012). Conn: a functional connectivity toolbox for correlated and anticorrelated brain networks. Brain connectivity2(3), 125-141.

いっぺんに色々とやってくれるので使い勝手が良かった。connectivity解析におけるnoiseを補正するので、検出力が高まるようだ。

2015年2月4日水曜日

感情的な脳を訓練する:感情ワーキングメモリー訓練を通した感情制御の改善


Schweizer, S., Grahn, J., Hampshire, A., Mobbs, D., & Dalgleish, T. (2013). Training the emotional brain: improving affective control through emotional working memory training. The Journal of Neuroscience33(12), 5301-5311.感情的認知の容量(感情を制御することや目標のために感情を操作すること)は職業および対人的成功と関連している。対照的に、感情コントロールの疲弊は多くの精神神経障害の特徴である。神経科学の観点からは、感情的認知制御はワーキングメモリーと同様の前頭-頭頂回路によるとされており、それは感情的文脈におけるワーキングメモリー訓練は感情コントロールを増強させる可能性を示している。そこで、我々は行動的指標とfMRI指標を用いて、20日間の新規の感情的ワーキングメモリー手続きの訓練が前頭-頭頂ネットワークの効率性を高めることを示した。重要なことにプラセボ訓練と比較して、感情的ワーキングメモリー訓練は感情制御のゴールドスタンダードの指標にも転移的な利益が見られた。これらの感情制御の利得は、膝下前帯状回を通して前頭−頭頂ネットワークの賦活と関連していた。これらの結果は臨床、予防、産業場面におけるワーキングメモリー訓練の適用において重要な示唆を与えている。

用いられている課題がポイントらしく、表情刺激と感情語を並行して提示しつつn-backと同一かを判断させる課題になっている。論文の中身は非常に複雑で必要なのか疑問を持つくらい情報量が多い。対照群が非常に簡単な課題なので、著者が主張するように感情的文脈に基づくワーキングメモリー訓練が感情制御に転移しやすいのかは疑問。この研究で用いられている訓練課題はネット上で販売しているが、それほど高くないのであぶく銭ができたら買ってみようか・・・
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