2011年2月10日木曜日

パニック障害患者がfMRIセッションで何を体験しているか

(Don't) panic in the scanner! How panic patients with agoraphobia experience a functional magnetic resonance imaging session.
Lueken U, Muehlhan M, Wittchen HU, Kellermann T, Reinhardt I, Konrad C, Lang T, Wittmann A, Ströhle A, Gerlach AL, Ewert A, Kircher T
Eur Neuropsychopharmacol. 2011 Jan 24

不安障害の脳機能画像研究の重要性は高まっているが、MRI装置によるストレスの影響は知られていない。本研究では広場恐怖のあるパニック障害の患者がfMRI実験を行ったときの苦痛や不安を調査した。マルチセンターfMRI研究により、89人の患者と健常者を対象にした。被験者は馴化や手助けになった方略を含め苦痛を事後報告した。脱落率とMRIデータのクオリティは研究の実行実現性の指標として適用した。不安の指標は装置内の不安とデータの欠落を増加させる脆弱性を特定するために用いられた。3人の患者はセッションの最初で脱落した。脱落率には差がなかったが、データのクオリティは患者の方が多少悪かった。苦痛の程度は明らかに患者の方が大きく、閉所恐怖は患者の苦痛とデータの質の悪さと関連していた。広場恐怖を持つパニック障害の患者のfMRI研究の現実性は証明された。今後の脳機能画像研究では患者においては苦痛の程度とデータのクオリティの関係を検討する必要があるだろう。

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