The role of negative affectivity and negative reactivity to emotions in predicting outcomes in the unified protocol for the transdiagnostic treatment of emotional disorders. 2012 Behaviour Research and Therapy
本研究の目的は、ネガティブ情動の体験に関する特性的傾向とネガティブ情動の体験に対してどのように関わるかということが情動障害の汎診断的統合プロトコルの(UP)症状変化の予測にどのように寄与するかを理解することである。データはRCTにおけるUP群とWT群から得られた。最初に、ネガティブ情動の頻度と情動体験に対する反応性に関するいくつかの変数(感情への気づきと受容、情動への恐怖、不安感受性)の治療前後の変化の効果量を検討した。次に、ネガティブ情動と情動反応の変化の症状(臨床的な不安、抑うつ、主診断の重症度)の減少に対する相対的な寄与を検討した。結果からは、ネガティブ情動の頻度と情動に対する反応性はどちらもUP群において大きな減少を示した。さらに、情動に対する反応性の2つの変数(情動に対する恐怖と不安感受性)はネガティブ情動を調整したうえで症状の変化と関連しており、症状改善の分散を説明した。これらの知見は心理的な健康は、ネガティブ情動の頻度ではなく情動が生じたときにそれらに対してどのように関わるかということにより依存することを示唆している。
被験者数が37人しかおらず、各診断に含まれる被験者も少ないので小規模な研究だが、ネガティブ情動の頻度ではなく、それらに対する個人の反応性が重要であるという論には賛同できる。acceptanceも被験者数が増えれば症状の変化と関連すると思われる。
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