2013年11月30日土曜日

どのように忘れるかはどのように覚えているかに依存している

How we forget may depend on how we remember 2013 Trends in Cognitive Sciences

近年の研究の発展は海馬に依存した記憶は相対的に妨害に対する抵抗性があり、減衰には敏感である事を明らかにしている。海馬は記憶の早期に不可欠であり、記憶の形式は時空間的文脈における学習した事項の復帰に関わっている。その他の記憶の形式は親密性として知られているが、文脈的な記憶の復帰には関わらず、学習された事項の熟知感に関わる。親密性は外海馬構造に依存しており、妨害に対する抵抗を促進するような機能は持たない。これらの事は忘却の原因が記憶の性質に依存するという新しい仮説を導く。つまり、想起に依存した記憶は妨害よりも減衰に弱いが、親密性に依存した記憶はその逆である。このレビューはこの仮説を支持する証拠を示す。

恐怖記憶との関連で考えると興味深い。恐怖記憶は海馬依存の記憶なので妨害に対しては強いが、減衰しやすいと考えると消去によって変質されやすい記憶なのだろう。恐怖の文脈記憶の忘却を促すには減衰を促すだけでなく、記憶の構造的変化をも促せれば良いのだが。たまには基礎的な情報を入れて新しいことを考えられるようにしたい。

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