2012年3月19日月曜日

内感受性恐怖条件付けとパニック障害:CSとUSの予期の役割

Interoceptive fear conditioning and panic disorder: The role of conditioned stimulus-unconditioned stimulus predictability. 2012 Behavior Therapy 内感受性条件付けはパニック障害の行動理論適切名の中核である。だが、人間においてない感受性条件付けを評価しようとした研究は一つだけである(Acheson et al 2007)。その研究では空気中20%濃度のCO2吸入のにおいて短時間のものをCS、長時間の者をUSとしてCS単独、CS-US、CS−US独立の3条件における恐怖学習を検討した。結果からは恐怖条件付けはCS-USにおいてみられ、恐怖反応と消去抵抗はCS-US独立の条件においてみられた。著者らはこのような効果がCSとUSの弁別が困難であったためと推論した。本研究の目的は、(a)前回の研究を方法論的に改善して結果を再現することと、(b)恐怖学習におけるCS-USの弁別の困難さの活性と不活性を検討することであった。104名の健常者は無作為に4つの条件に割り振られた。(a)CSのみ(b)CS-US対提示(c)CS-US独立提示(d)CS-US独立提示においてCS弁別手がかりを提示する条件であった。電気生理と自己報告を条件反応の指標とした。予測と一致して対提示と独立提示双方においてCS単独での恐怖反応が見られた。さらに、CS弁別手がかりによって恐怖反応が減少した。全体的にはパニック障害の現代における学習理論と結果が一致しており、内感受性条件付けの役割とパニック障害の予測不可能性を明らかにした。 ようはパニック障害においては弱い身体感覚の上昇がCSとなってパニック発作や恐怖反応が生じるということだが、これが身体感覚曝露の根拠にもなっている。しかし、ほとんど内感受性条件付けの基礎研究自体はほとんどないというのは軽い驚きである。

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