2010年3月16日火曜日

抑うつ症状と感情の認知的制御:fMRI研究

Beevers CG, Clasen P, Stice E, Schnyer D. 2010 Depression symptoms and cognitive control of emotion cues: a functional magnetic resonance imaging study Neuroscience. うつ病は認知的制御の低下が症状維持の一助となっている。この研究では、Happy, Sad, Neutralの表情刺激をスクリーンの左右どちらかに提示し、その後プローブが表情刺激と一致した場所か不一致の場所に表示された。被験者は、プローブが出た場所と一致したボタンを押すように求められた。この課題を実行している際にfMRIの計測を行った。32人の被験者は一般広告で集められ、抑うつ状態をCESDによって測定し、抑うつ高群と抑うつ低群に分けられた。結果は、表情刺激の位置と一致したプローブが提示されたときの脳活動に群間差は見られなかった。不一致の場合、抑うつ低群のVLPFCの活動は抑うつ高群よりも上昇していた。これは、抑うつが感情刺激に対する認知的制御に関わる脳機能を低下させている可能性を示唆する。

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