2012年4月23日月曜日

未治療のうつ病における報酬と罰の逆転学習の腹側線条体の反応

Ventral striatum response during reward and punishment reversal learning in unmedicated major depressive disorder 2012 American Journal of Psychiatry

情動バイアスはうつ病の多くの症状の基盤にあり、アンヘドニアから認知的パフォーマンスに変化する。これらのバイアスの原因を理解することは、治療法の改善にとって非常に重要である。例えば、うつ病は逆転学習におけるネガティブな情動バイアスと関連する。しかし、逆転学習が健常者において線条体の反応を生じさせ、うつ病において様々な課題で線条体の反応が減少しているという事実があるにも関わらず、逆転学習におけるネガティブバイアスに関連したうつ病患者の線条体の関与は検討されていない。本研究では、このことが、予期されない罰の基盤となる逆転を検討する行動の研究のために通常用いられる逆転学習課題によって報酬と罰行動を適切に分類できないために生じる現象かどうかを検討することにした。報酬と罰の逆転が混在した逆転学習課題においてうつ病患者と健常者の脳機能の比較を行った。うつ病において予期されない報酬に対する前部腹側線条体の活動減少が、報酬の逆転に対する正確性の減少とともに示された。前部腹側線条体の神経心理的反応の減少は、眼窩前皮質、辺縁系、ドーパミン経路の求心性のサーキットの機能障害を反映しており、うつ病におけるアンヘドニアと関連している。喜びや楽しみの体験を学習することはうつ病の回復に重要である。本研究はそのような回復の神経ターゲットを正確に示した。

うつ病において一貫して観察されるのは報酬への感受性の低下のようだ。

0 件のコメント:

コメントを投稿

ツイート @freeroll_をフォロー