2012年4月3日火曜日

曝露と再構成:効果的な心理療法とはなにか、どのようなものか

Exposure and reorganization: The what and how of effective psychotherapy 2011 Clinical Psychology Review

心理療法の有効性は一般的に認知されているが、研究者はその有効性と心理療法によって喚起される変化のメカニズムについて適切な説明の同意が得られていない。このような研究領域の発展を促進するために、研究者は治療技法よりも治療の原理に焦点を当てるように呼びかけている。このような観点から、曝露技法は有益である。不安障害に対する一般的に用いられ、成果が得られているにもかかわらず、近年になってやっと他の疾患の治療として検討され始めている。曝露の原則に眼を向けることで、曝露が心理療法の成功の診断共通的な要素であると考えることが可能である。曝露をPerceptual Control Theory(PCT)の観点から理解することで、概念的あるいは統計的というよりも変化の機能的メカニズムとして同定することができる。機能的には、曝露は心理的苦痛の改善に必要な内的再構成に不可欠な前駆事象であると理解できる。PCTは心理療法において曝露についての検討と広い適用を治療の最適化と有効性の改善のために必要であると示唆している。心理療法の拡大化に比べて、治療の有効な要素の理解は同様に発展しているとは言えない。心理的苦痛解決に異なる多数のメカニズムやプロセスがあり、異なる心理療法が異なる要素で成り立っているとは考えにくい。実際のところ、様々な心理療法の多数の所産が有効に働くかどうかは、治療の重要な要素が記述されることや変化のメカニズムが同定されることの前に、おそらく一番重要なサインである。曝露という平凡なテクニックは心理療法の有効性にとって鍵となりうるものだろうか?心理療法にとって、ローマに続く一つの道があるのか?それともその道を通る様々な方法があるのか?

分かりにくい言い回しがあって読むのに苦労した。心理療法がどのようなメカニズムを持つのかという点は重要なはずだが、現場ではあまり気にされていない。この乖離を埋める努力として自分の研究が存在意義を持てるようにしたい。

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